クライアントが施術で痛みが減ったり不調がなくなる。パーソナルトレーニングで自分に自信が持てるようになったり、スポーツパフォーマンスが向上する。
どれも喜ばしいことなんですがそれ以上に嬉しいのがタイトルにある「意識」が変わること。
痛みのリスクを背負い続けることが生きること
施術で腰痛がなくなりました。めでたしめでたし。
で、人生が終わるわけではなく、その後も生き続けることになるわけです。当然ながら。
生きるとは痛みや不調との戦いが続くことでもあります。死ぬまで腰痛のリスクを背負い続けるのが人生。これは100%誰にでも当てはまります。
「僕はこれまで一回も腰痛になったことがありません。今後もならない自信があります。」
といったところで、それを証明できるのが息を引き取る時だけです。自信があるとかは元気なうちはなんとでも言えます。
常に健康と疾病は表裏の関係。なんなら常に揺れ動くグレーな状態です。(ややこしいですがそういうものです)
なので施術を介して痛みや不調を改善させる。これが仕事。
そして、今後痛みが出ないように自分で気をつけるようにする「意識」を生むこと・植え付けること、これも仕事。
ビジネスを超えて健全な社会と人を作る
もちろん仕事柄、施術やその他サービスを受けていただいた方が生業として成り立つのですがそれが永続的に続くことが果たしてそれは健全なのか?と言われるとそうは思いません。
日々、少しの運動、少しの食事の摂生、ちゃんと寝ることなど「健康である状態が大事」という意識の下、クライアントの「行動」が良い方向に進む方が社会的にも、人に対しても健全だと思います。良い方向、にもいろいろありますが。
クライアントにも直接言ったりしてますが「医者と警察は儲からない方が良い」本気で思ってます。なんなら自分の治療家としての仕事がなくなっている社会が理想。(あくまで理想論です)
健康であれば定期検診や予防以外に医療費がかかりませんから生活のコスパが良い。コスパ以上に毎日調子良くハッピー感を感じながら過ごせるってのが豊かさです。
無意識を意識させることを生業とする
特に大きな不調がない方に関しては毎月1、2回の定期的なメンテナンスとして施術をオススメすることが多いです。自分のカラダであっても意外とわからないことが多く、定期的に僕が触れることで「未病」を発見するのが目的です。
未病とは?
2000年以上前の中国の書物『黄帝内経素問』(こうていだいけいそもん)の中に「聖人は未病を治す」と書かれていて、予防の重要性が既に認識されていたことがわかります。
「未病」とは、発病には至らないものの軽い症状がある状態です。
五臓六腑がつながっているという考えが根本にあり、軽いうちに異常を見つけて病気を予防するという考え方です。
日本医師会HPより
普段は痛みがない部分でも押されると痛い、なんてことはざら。例えば右肩が下がっていると誰が見てもわかる姿勢をしていても本人は痛みや不調を感じていないのでわからない。そういうこと。
この「無意識(未病)」を炙り出してクライアント本人の「意識」につなげていくためにも月に数回の施術をオススメしています。
意識を変えるためにカラダを変える
いきなり意識を高く持つ、それができれば苦労はありません。
正直心理アプローチや占いといった肉体を伴わない行為で意識がガラッと変わるのは少数だと思っています。
人間は脳や内分泌の構造的に「習慣」が大好き。元から「生活を変えたい」と切羽詰まるくらい思っていてその確信が欲しい方であれば心理アプローチなどで背中をポンっと押すことでどんどん変化していきます。
ただ、それを長続きさせるには「肉体的健康」が必要です。この肉体には筋肉や関節といった運動器の好調以外に腸内環境(食事)や生活環境(ライフスタイル)も関係します。
どれだけ綺麗事を耳にしても口に出していても、朝起きる時に腰に激痛がある365日を過ごしていたら幸福なライフスタイルとは到底思えません。
意識(メンタル)を変えるにはまずカラダ
カラダの中で一番変えやすいのが筋肉。動かせばそれなりに鍛えることができますから。筋肉を動かしている間に血流も促されるし、ホルモン分泌もする、疲れて夜はよく眠れる。これを続けるといやでも意識がポジティブになります。副産物的に便秘の改善やら肌ツヤが良くなるなど代謝が上がるのですこぶる良い。
自ら(適度に)追い込んで、(適度に)節制して、粛々とやるべきことに注力すると自然に健康になります。
カラダ→メンタル、の変化を疎かにした結果が医療費の右肩上がり。
医療が進歩しようが、遺伝子の全ゲノム配列が解明されようが毎日座りっぱなしの生活を変えなきゃ健康に近づくとは思いません。
最初はカラダを動かすことから。
施術やパーソナルトレーニング、こういった文章を介してその意識を高めること、適度に刺激し続けて自分で自分のカラダを動かしてもらうように後押しするのが僕の仕事です。
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